池波正太郎をめざして

明日は明日の風が吹く

今の心境にあわせてブログ名を変更しました。どうぞよろしく。肩の力をさらに抜いてやります。

「第一回 文章スケッチの広場」応募します。

  まさりんです。こんにちは。

 

 今日は下のブックマークにある「文章スケッチの広場」に参加します。普段の記事より遂行に時間がかかったよ。始め、「三〇〇字以内」だと思ったら、「三〇〇字以上」の間違いだったのです。「なら、もっと足そう」と思いついたものを入れました。といっても、五〇〇字くらいですけどね。

 ゼロ助さんよろしくお願いします。

novelcluster.hatenablog.jp

 

 国府台と呼ばれる台地を上る階段を行く。青空は木立が隠している。中腹で犬が喘ぐような急坂を昇ると「真間山」の懸額のある古い木造の山門がある。山門の正面奥に弘法寺の祖師堂がある。山門を抜けると青空が抜ける。祖師堂の脇に桜の古木がある。古木は「立つ」というより、「泣き崩れ落ちる女性」という風情だ。桜は木柵に囲まれ、正面には「伏姫桜、樹令約四百年、當山」と書かれた屋根付きの立て札が立つ。江戸時代の高札のような形である。文字は墨書きであるが、だいぶかすれている。柵の外は小石が敷き詰められ、柵の中は柔らかな下草が生えている。伏姫は南総里見八犬伝でお馴染みだ。立て札のある正面に向かって、多くの枝が垂れている。今の時期は桜花ではなく、葉のみが枝につく。五月のそよ風に葉がかすかに揺れている。裏手に廻ると、幹ごと地に倒れるように湾曲している。幹には厚く苔がまるで馬の鞍のように生している。姫の懐に入ると木漏れ日が溢れる。桜の葉の香りが少しだけ花をくすぐる。幾つもの木枠が組まれ、木枠の上に幹が乗せられている。哀しみに耐えかねる姫を皆で支えるように。最盛期には見事な枝垂れ桜を見に、多くの人々が訪れるが、今は誰もいない。(五百五文字←改行のための一文字を含む)

 

 なるべく主観を入れないようにしたのですが、比喩表現はいいんですよね。これも一応筆者の主観といえば主観なんですが。寸評よろしくお願いします。

 

 

ブログランキング・にほんブログ村へ