池波正太郎をめざして

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明日は明日の風が吹く

今の心境にあわせてブログ名を変更しました。どうぞよろしく。肩の力をさらに抜いてやります。

今話題の又吉の「東京百景」を読みました。人となりがよく分かります。

 だるさ満点のまさりんです。

 雨が降ってきました。でも、これがだるさの原因ではありません。さる事情から、文章を書いたのですが、一日で二五枚書く派目になりました。一昨日の話です。一昨日は今日とは違い、とても晴れた日で、その日盛りを九キロくらい走ったのです。その後に原稿を書いたので、終わった後にヘロヘロになってしまいました。原稿を書き上げたあと、買い物に行ったのですが、まっすぐ歩けませんでした。もう年齢的に無理は禁物ですね。

 

 

 今「東京百景」(又吉直樹)を読んでいます。

 どうして芸人さんの書く小説が受けるのかな、という疑問はずっと前から持っていました。ただ、多くの芸人さんは一作、二作書いて継続的に書くということはしないので、どうしてかわかりませんでした。だから、「書き手が有名人だから」という答えしか出ないと言う状況でした。

 しかし、又吉はもしかするとずっと書き続けるような気がします。もともと本を読むのが好きなようなので。そうすると「書き手が有名人だから」という以外に答えを求めたくなりますよね。しかも、「花火」も古い、新しいはさておいて、アプローチは王道の近代小説ですから、注目しておいていい作家だと思います。

 

 「東京百景」はエッセイ集です。又吉が上京してから、縁のある土地について、思いを馳せていくというもの。ときには池の亀と話をしたり、ときには芸人修行をした思い出をふり返る。決して、友人が多いタイプではないし、多くの人と深く関わるタイプでもないだろう。それでも、奇妙な人々と出会い、交わっていく。どこでもそうだ。東京でも大阪でも、ニューヨークでも。「類は友を呼ぶ」ですね。

 あなたは人に道を聞かれるタイプですか。これはけっこうその人がどのように生きているか、どのように見えているかが分かる指標なのだと思います。私は道を聞かれるタイプです。全然知らない土地でも聞かれます。身長が低いタイプではないので、目だと言うこともあると思います。聞いても、いきなり殴りかかったりするタイプでもなく、いつも不機嫌に見えるタイプでもないのでしょう。ただ、大抵都内で道を聞かれると、知らないのでものすごくがっかりされます。スマホが普及する前のお話です。

 結局、どのような人間とどのような関わりを持つかは、その人の人間性による。つまらない人生を送るのは、つまらない土地にいるからではなく、つまらない組織にいるからでもなく、その人間がつまらないからでしょう。

 そういう観点からこのエッセイ集を見ると、まあそのなかから特に変わっている人間を選択しているから、ということもありますが、又吉氏がかなり風変わりな人間なのだということが分かります。

 

 そしてなんとなく、生き方が地に足がついている生き方をしているという事も分かります。なんというか、出世していく、昇っていくタイプではないというか。起業して大経営者になることが似合うタイプでもなく、大学者になって人々の尊敬を集めるタイプでもない。このまま、大きな変化もなく生きていく、そんな人生を送る日とのような気がします。農家のような、猟師のような、変化の乏しいといえばそうですが、安定しているといえば安定している。そんな人間なのかな、と思ってしまいます。

 もちろん、雲を突き抜け昇っていく龍のような人物のお話も楽しいですが、このような人物の話も実に楽しいと思います。

 なかには「火花」の天才芸人「神谷」のモデルなのかなという人物が登場します。もちろん、彼がモデルならば、本当に天才芸人を描こうと思っていたわけではない、という解釈もできてしまいます。

 又吉直樹という人物を知りたければ、読んでみて損はないですよ。

※エッセイの紹介は難しい。どこまで出したら良いものか。

 

東京百景 (ヨシモトブックス)

東京百景 (ヨシモトブックス)

 

 

 

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