まさりんです。
昨日の記事の訂正。どうやら、地震と火山に関係がありそうですね。まさか、このブログを読んでいる方のなかに被災された方がいらっしゃるとは思えません。もっと必死に必要な情報をあつめてらっしゃるでしょうから。でももしも読んでいらっしゃる方がいれば・・・・・・。しかし、こういうときにかけるべき言葉って難しいです。とにかく、お見舞い申し上げます。国でも県でもなんでも、甘えちゃってください。
「考えてるな?
撃ったのは6発?
まだ5発?
無我夢中でおれも数えてない。
これは世界最強の44マグナム。
脳みそが飛び散るぞ。
よく考えろ。
“今日はツイてるか?”
どうだ悪党」
ハリーの構える銃から弾丸が放たれる。
ダーティーハリーと言えば44マグナム。バシッと決めたスーツ。果断に富み、悪党を許さない。「自分の流儀」で片付ける。かっこいい、ダーティーハリーのイメージだ。
お恥ずかしい話、あまりにもベタな映画でもあり、「ダーティーハリー」は見たことがなかった。しかし、見ただけの価値はあったと思う。「ハードボイルド」ってなんなのかがよくわかったからだ。
物語は至って簡単。快楽殺人を繰り返す変態野郎との対決の話である。一度は変態野郎を追い詰めるのであるが、あまりにも「自分流」のハリーの追い詰め方は違法捜査になってしまう。変態野郎は法律を盾にとって、逃げる。だが、快楽殺人の衝動を抑えられなくて、もう一度凶行を犯そうとする。
ハードボイルドの定義
1,かっこわるい
結構ハリーはかっこわるく描かれている。変態野郎の居所を探るときには、のぞきと間違えられ住民にボコボコにされたりする。カミさんにはとっくに逃げられる。のっけから「いい加減髪を切れ」といわれるほど、身だしなみには無頓着。スーツはかっこいいのであるが。変態野郎にはしてやられる。相棒にも逃げられる。
捜査中に本気でのぞきもする。「生きてて良かったぜ」とか言っちゃって。ちょっとかっこわるい。
2,逆境である
これは「かっこわるい」にも通ずるが、ハリーは上にうまく使われて、汚れ役ばかりする。誘拐事件では身代金の受け渡し役、自殺志願者の説得もする。だが、誘拐事件でも失敗すればハリーの責任になるようになっているし、自殺志願者は飛び降りたいのであるが、下手にしがみつかれれば自分も死んでしまう。そういう役目を振られる。だから「Dirty」なのである。これは二重の意味があるのだろう。「汚い解決方法」と「汚い仕事」の二つだ。
常に、彼は逆境にある。が、「彼の流儀」で事件を解決してしまう。流儀とはかなり暴力的な方法だ。
3,有能である
たまたま入ったレストランの近くであった銀行強盗を見抜いたり、射撃の腕も一流、肉体的にも精神的にもタフである。有能だからこそ、また同時に出世の見込みがなく、上司に睨まれるから、こういう役目を振られる。
これら3つの用件がそろうと、もしかするとハードボイルドになるのかなと思った。
もちろん、二作目、三作目になると設定も変わるのだろう。もしかすると別れた嫁とかが出てくるのかもしれない。ただ、それは1のかっこわるいが、強調されるだけだ。もちろん、これに加えて、それを体現できる俳優の存在も忘れてはならない。
またハリーの背景については、ほとんどなにも提示されていない。以前、「あぶない刑事」でも書いたが、やはり都市型のヒーローには余計な情報は必要ないのかもしれない。
今週一週間は忙しかった。適当に昼食を済ませるために、安いチェーン店で中華を食べた。
店内は超満員である。だが、ここは価格を抑えるためか、店員が十分にはいないようになっている。客は席に通されると、次々に手をあげて店員を呼び、オーダーをしていく。しかし、自分から客を呼んでオーダーできない男が二人いた。一人は私のとなりに座る男で、小柄で緑色っぽい作業服を着ていた。私がオーダーすると、そのまま自分も聞かれると思っていたらしい。混んでいる店ではこちらから動かないと。オーダーを聞かず店員が去って行くと、「なんだよ! ずっといるじゃないか」と悪態をついた。
もう一人の男は少し知的なタイプの男で、オーダーを取りに来ないのに腹を立て、「ここは居酒屋以下だ。だめだね〇〇は!」と悪態をついて、オーダーしないで出て行った。
店員の方から絶対にオーダーを取りに来る、というシステムはいったいどこの店のものなのだろうか。二番目の居酒屋によっては、向こうから絶対に来てくれるのだろうか。二人とも、おそらく50を越えている。年齢は関係ないようで、若ければ行くところなど限られる。が、あまり共通性のなさそうな二人に共通の店が思いつかない。
二人を見ていて思った。二人がクリント・イーストウッドならば、かっこよかったのだろうか。なんとなく、二人はかっこわるかった。