まさりんです。
はてなブログを始めたのは昨年のことです。ここに決めた理由は、散文で書かれた文章がとても上手だったことです。ここで揉まれれば、自分も文章が上手くなるだろうということで使い始めました。
散文だけでなく、みなさん小説を書いてもとても上手。感嘆してしまいます。「お菓子」というお題から、多くの人が「バレンタイン」を選択しないという手を使うところも、なかなか意識が高い。選択した人も、きちんとオチが作れています。
それでは、それぞれの感想を書いていきます。
そうそう短編小説の集いに参加したときから感想も書いています。そのときから僭越だと思っていました。その点はご勘弁を。
「甘党」
テンポが良いと思いました。言葉の選び方も良いと思いました。だんだんヤンキー言葉と方言が強くなっていくところもいいと思いました。
最後は欲望の対象が違うということか。それとも私自身がよくわかっていないということか。
なにげに、哲学的なのかな。
粉 ― 【第4回】短編小説の集い 投稿作品 - ごくまトリックス
「粉」
「お菓子」というテーマで王道の小説。展開もテンポも落ち着いていていいと思います。自分にもそういうお菓子があるかな、と考えてみたのですが、ありませんでした。
お菓子以外なら、「ながらみ」と「なめろう」です。「ながらみ」は巻き貝で最近は取れなくなってきているそうです。
最後のお父さんの言葉も謎めいていてかつ余韻があって素晴らしいです。
「甘い誘惑」
とても皮肉な見方をすれば、美香と璃子の間で等価交換が成立しているように見えます。消しゴムと消しゴム、「優位に立ちたい美香の心」と「ウサギの消しゴム」。ウサギの消しゴムは璃子にとって、手に入れなければならないモノだったのでしょう。
子どもの頃にはそういうこともあったなあ、と感じました。
【創作】ごはんの時間−第4回短編小説の集い - nerumae
「ごはんの時間」
もしかして、と思って調べたら著者は「頭の上の星」の方でした。今回も素晴らしい作品でした。
「お菓子しか食べられない」+「黒髪の美少女」+「食べるときクビを少しかしげる」
冒頭の描写から浮かんだのは、「橋本環奈」でした。別にファンでもないんですけどね。美少女は美少女だと思います。ああいう美少女に斜に構えてこられたら、“ぽるか” でなくとも巻き込まれるしかないですよね。
こういう書き方ができるなら、長編でも書けるかもしれませんね。
「夢の一日」
コメントを見る感じからすると、続き物のようですね。犬はラムネをあげてはたして喜ぶのでしょうかね。
マリアーヌはなんだか少女と老婆を混ぜたような人物に感じました。いったいうさぎをどうするのでしょうね。不思議な感じになる文章でした。
「ざらざら」
友人に小学生の子どもがいます。ほぼ実家いうか実家のごく近所に住んでいます。このお話にあるような、親子の思い出の受け渡しをしているようです。同じ学校どころか、同じ通学路、同じ駄菓子屋はなくなったものの、ちょっと大きくなれば同じ道を車でデートし、同じ海を見にいくのでしょう。同じような作業に車で一時間か。普通はそれくらいかかるか。距離があるぶん、新しい発見もあって楽しい作業ですね。
「甘やかなクモの糸」
たぶん、このくらいの年代の時に月島のような女の子がいたら近寄れないなと私は思います。
たくやくらい距離が縮んだら、逆に腹を決めて一気に女の子に飛び込んじゃうよね。
なぜか女の子に試され続けていたようなそんな思春期を思い出しました。
「お腹に落とし物」
主人公の体型というのが良いひっかかりとなっていて、ほんわかとした丸い空気に包まれたような気分になっていて、気持ちが良いです。
隆史の男気もいいですね。
「ルイスのチョコレート」
今のところはめずらしいバレンタインネタです。「何も言わないでわたしゃいいじゃん」とはアドバイスしないところが、剛のにくいところです。手紙でもつけりゃね。今はバレンタインは、女性同士とか男から女性っていうのもアリなんだっけ。
正直に全部書けばいいのに。
たぶんだけど、チョコや手紙は効くと思うな。
「ハピネスウィーツ」
村上龍の「唱うクジラ」のなかに「棒食」というものがあります。カロリーメイトみたいなものでしょうね。人々はこれを主食にしています。このお話はそんな未来の世界だと思いました。村上龍の世界では人々はそんな状況が当たり前だと受け容れています。この主人公は「当たり前」や常識を壊す存在になりたがっているのか、結局さらに進める存在になってしまうのか。
それにしても一人の子どもが十代に成長するまでに、ここまで状況が変化するとは! 二人のハードルは高そうです。
小説: スフレ・オ・ショコラ(チョコレートのスフレ) - okinot’s blog
「スフレ・オン・ショコラ」
そういえばこの前、「グラニュー糖」を「グランニュー糖」と「ブランニューデイ」のイントネーションで呼んでいたお母さんと娘さんがいたな。
父との思い出に浸りながらスフレを作り、「同居人」康二とできあがるのを待つというお話。
詩のような言葉選び、配列の美しさ、丹念なお菓子作りの描写。
揺れる二人の気持ち、相手を気遣うというより、真剣勝負で間合いを取り、スキをうかがい合っているようなピリリとした空気。
とても良いと思います!
のべらっくす【第4回】短編小説の集い ぼくの大好きなビスケット - ファンタジー頭へようこそ!
「ぼくの大好きなビスケット」
切ない話です。
大体、母親が子どものを育てるのは完璧な応えも用意されていません。
みんな自分が育てられた経験を基に子育てしていくのです。経験を是とするか、非とするかは別として。
なんてことを想像してしまうお話でした。切なさが上手に表現できていました。
彼が幸福になればいいですね。
【第四回】短編小説の集いに参加します。 - 池波正太郎をめざして
小生の拙作です。
一〇枚という枚数規定に対して、動物園の動物を使うというのは自然と盛り込みすぎになってしまうのですね。ただでさえそうなのに、動物園に入る前から書くことはないんですよね。
でも、入れたくなっちゃうんだよなあ。次回からは気をつけます。