今日の十分日記

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原点回帰の雑記ブログ。十分で書ける内容をお届けします。十分以上書くときもあるけどね。十分以下もあるし。

アベノミクスの評価。実は難しい局面に入っているのか?

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 めまいが酷いまさりんです。

 

 

 なんだろうね。脳血管系の病気だったら、これだけ放置していたら、えらいことになっているはずだからね。月曜日の朝に最悪の状況になった。ゲロゲロ吐きまくり。とはいえ、何も出てこないけど。安静にしたまま、ネットで即調べた。ヤバい状況だったら、自力で病院に行かなきゃなんないもんね。手のしびれ、言語障害、目が見えない、頭痛、特にこれらにともなうめまい、いずれもない。めまいだけがある。それに徐々に良くなっている。それも浮動性ではなく、視界がクルクル回る、回るよ、メリーゴーランド。♪My life goes around never stops like a merry-go-round ってか。ちょっと、我慢すると収まるんだけど、寝るとまた起こっているよね。月曜日のめまいが一〇だとすると、火曜日は二、水曜日は四くらいになったな。また一〇になったら、病院だね。嫌だ嫌だ。

 

 今日は簡単に書く。いつも簡単だね。

 先日、文藝春秋に掲載されていた、芥川賞作品を読んで、感想を書いた。当然、それだけではなく、他にも楽しい文章がたくさん入っている。まるで「学研の学習」のように。大橋アナの日記もその一つであるのだが、その他に興味深かったのは、現在の経済についてのコラム? 論文? だった。面白いのが、アベノミクス肯定派と否定派の文章がそれぞれ載っていた。肯定派の文章はどうせ決まり切ったものであるので、まだ読んでいない。とりあえず、否定派の文章を読んだ。「勝って兜の緒を締めよ」ではないが、アベノミクス肯定派も、勝っているときこそ驕らず、否定派の文章から学ばなければいけないということで、しばしおつきあいを。

 

(「円安で日本は世界二十七位に転落した」 神谷秀樹(投資銀行家)の文章を元に書く。以下引用も同様)

 

 結論から言うと、自国の通貨の価値が下がって喜んでいるのは日本人くらいなものらしい。同じくルーブルの価値が下がっているロシアでは、「これからくる不景気に備えて欲しい」と大統領自身が言うくらいだ。

 自国通貨の価値が落ちるということは、購買力が低下するということ。現にアジアでは購買力が徐々に低下し、GDPもアジアで六位くらいになっているらしい。ドルベースで考えるとそうなるらしい。

 しかも、「円安になると輸出額が増加する」というのも眉唾らしい。その論考のなかでは。それはそうだ。アベノミクスの言うところの論理は原料を輸入して国内で生産し、それを輸出するという生産工程を経るから、円安の方が良いということになるという話だ。この国内での生産というのがミソだ。

 ところが、今は外国で売る製品は、外国で生産している。だから、円安で輸出量が増える道理がないのだということだ。ではなぜ輸出関連企業の業績が伸びているかといえば、それは純粋なる為替差益なのだろう。つまり、ドルから円に換えるから儲かるのだ。

 

 ではどうすべきなのか。

 神谷氏はこれからは「知恵の競争」の時代になると説く。

 

 

しかし、「誰でも造れるもの」を生産して競争すれば、価格競争となるから先進国は途上国に対して勝ち目はない。この市場で勝つためには、労働者に低賃金を迫らざるをえなくなる。先進国の企業はそんなことは無理だと知っており、生産工場を途上国に移してきた。日本より上位にある国、そして日本はもはや「自分たちにしか造れないもの」(性能やブランド)で勝負するしか生きる道はないのだ。

 通貨切り下げで勝負する時代はとっくの昔に終了していた。先進国による国家間の競争は「知恵の競争」にすっかり変わったのである。

 異次元の緩和政策によって、株価は上昇し、都心の地価は上がった。だが、そうした一部のメリットばかり指摘するのは過大評価というものだ。なぜならそういったメリットもドル建てで原材料を輸入し、円建てで国内販売する内需産業や円ですべての貯蓄を持つ年金生活者、円を基盤に生活する一般国民の犠牲の上になりたっているからである。

 

 

 この部分でアベノミクスの評価は終わっている。実に説得力がある。

 給与上昇についても言及がある。結局、円の購買力が下落しているので、原材料が上昇する。その分を、「はいそうですか」と国民は支払わない。他のものを買うだろう。生産者側も値上がり分を価格に転嫁することはしないだろう。という予測だ。

 いつか書いたかもしれないが、インフレで儲かった分、円安の効果で儲かった分を、従業員の給与にそのまま加える経営者がいたら、それは人徳があるというより、無能な経営者だ。今年になって、一部輸出関連企業のそれも大企業の給与がベースアップしそうだが、二〇一二年末から今までのタイムラグをどう説明するのかと言えば、それはやはり利益の確保だろう。上がらないよりましだが、社員の本音は「それだけ?」という金額になっているはずだ。

 

 とはいうものの、一定の評価はあっても良い。円安も効果もカンフル剤としては従分に機能したと思う。が、上手いところで舵を切らねばならないのだろう。切る先は、神谷氏のいう方向なのだろう。ただ、この方向に進んでも、円安方向で行くとしても、引用の中にあるが、やはりこぼれるものは出てくる。氏の方向であれば、より高度な知識を有するものでなければ落ちこぼれる。円安の場合も同じくこぼれるものが出る。

 

文藝春秋 2015年 03 月号 [雑誌]

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