今日の十分日記

今日の十分日記

原点回帰の雑記ブログ。十分で書ける内容をお届けします。十分以上書くときもあるけどね。十分以下もあるし。

どうして長谷川豊が気に入らないんだか。

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  愚者×2(id:gusha×2)さんから、コメントをいただきました。

  お返事が遅くなり、大変失礼しました。

※時間がなければ、最後の「笑顔への嫌悪」だけでまとまってしまいました。そちらをどうぞ。

 

 自分でも、どうしてここまで長谷川氏が気に入らないのか、というのが理解できないのです。日本的な発想をすれば、おそらく当選しても、そうそう変なことができないはずです。日本の政治というのは複雑になっているというのは、論理的には理解できるのです。あの強大な支持を持っていた小泉純一郎ですら、郵政民営化といくつかの規制緩和しか達成できず、道路公団の民営化も特殊法人の改革もなんだかよくわからない中途半端な形に改革されてしまいました。

 安倍総理も、総裁になる前の厳しい言葉は、いったん鳴りをひそめました。正確に言えば、「憲法改正」の一本に絞られました。

  冷静になれば、「どうせ何もないできないんだから」と放っておけばいいのです。

  ただ、なぜか絶望感が強いのです。

 

  先週まで体調がすぐれなかったこともあります。

  風邪をひいて、軽く発熱しました。今は鼻づまりを残すだけになりました。このせいで妙に絶望感と徒労感が強かったのでしょう。自分では、正確に風邪のせいで絶望しているのか、それとも本当に社会の流れに絶望しているのか、どちらなのかわかりません。

  体調の悪いなか、一週間かけて何ら益のない頼まれ文章を書きながら、どうして自分がこんなに長谷川豊に拒絶感を抱くのかを考えてみました。だって、自分が人工透析を受けているわけでもなんでもないのですから、放っておけば良いのです。

 

上野千鶴子の絶望感

  一、二週間前、上野千鶴子の発言が物議を醸しました。詳しくは、こちらのサイトをご覧になってください。実際の発言をトレースするする必要がなく、よくまとまっています。

 

hirokimochizuki.hatenablog.com

 

  私は彼女の発言そのものというよりも、背後にある、絶望感、虚無感みたいなものに共感してしまいました。「わかる、わかる」と。

  社会の流れは奔流です。これは日本独特のものなのかもしれません。社会には大きな流れがあり、その流れ自体を反対に逆流させることはできません。西洋でも同じなのかどうなのか。できるのは、流れ自体をうまく誘導するか、その流れに巻き込まれる落ち葉のようになるか、それとも小舟のように流れに乗るか、それくらいです。私はそんなイメージを持っています。

  上野千鶴子フェミニストとして世の中を見ていて、その流れを人為的に作ることは不可能であること、流れ自体が発生すると抗うことができないということを肌身をもって知っているような気がするのです。

  女性の社会進出が進んでいます。しかし、これはフェミニストの活動もあるのでしょうが、決定的だったのは男性の収入の激減により、生活費を男性だけがまかなうことができなくなったことです。人為的に作ったのではなく、必要だったからです。

  計画的に女性の社会進出が成し遂げられたのではなく、奔流がやってきて皆が飲み込まれた。だから、待機児童の問題も追いつかないのです。都市部で待機児童の問題が起こっているのが象徴的です。劇的な変化が起こった都市部で、奔流が起こっているのでしょう。

  

世界的な潮流

  イギリスのEU脱退、トランプ政権誕生というより、その政権運営を見ていて、より排他的な方向で世界が動き始めているのは明らかだ、と感じるのが普通でしょう。その方向で、奔流が起こり始めています。先に書いた通り、奔流を止めることはできません。奔流の向きを物理法則に反して、逆流させることもできません。

  ちなみにですが、今の所アメリカ政府が恐れているのはテロだと思います。だから、アフリカ北部の人間を入国させないという政策を打ちました。ただ、これにはアメリカ人は戸惑っているというのが正解でしょう。世論調査では僅差で支持する人が多いようです。僅差ですからね。今迄のアメリカ的正義、国是と違うような感じがするのでしょう。

 本来はアメリカは排他的な国です。特に危難が降り懸かりそうな時はブロック化するようです。二つの世界大戦でも、参戦は一番遅かったはずです。

 

www.buzzfeed.com

 

  ちょっと想像したのですが、どうやったらISISに利するかといえば、鎖国する方がいいはずです。イスラム圏の国々が苦しめば苦しむほど、その敵意を国を閉ざしたアメリカに向けられるわけですから。

 どこまでブロック化するかは、不明です。もしかすると、本当に世界大戦前のレベルまでブロック化するのかもしれないですし。

 

当選する意味

 さて、日本に視点を移しましょう。

 このような世界的な奔流を考えると、また長谷川豊が日本維新の会から出馬し、当選するということが起ったことを想像すると、虚無感しかないのです。

 当選の背後には大勢の支持者がいて、もしかすると扇動されて・・・・・・。

 結局背後にいる支持者というのが恐怖なのです。

 

 どこかで医療費の抑制をするしかないという意味では正しいです。

 以前全体の給付の質を下げるか、徴収する保険料を増加させるか、どちらしかないと書きました。

 本来は軽微な病気の薬を公的負担しない、というところから始めます。

 たとえば風邪やインフルエンザ。

 診断までを医者が行っても(原因がもっと重篤である場合もあるので)、処方された薬は全額自己負担にする。

 簡単な胃薬などもそうですね。

 それでかなり医療費が浮くのかどうか、試算していないのでわかりません。が、開始はそういうところからでしょう。

  ただ、実施はかなり困難です。誰だって損はしたくない。多くの人が病院を利用する原因は風邪などの軽微なものを確実に早期に直したいからです。それができなくなるとなったら、反発必至です。

 それに、病院にとっても収入源だからです。

 要するに透析患者が狙われるのは、人数が少ないからです。

いつしか論理的に逆転する

  さて、長谷川豊の主張を(胸糞悪いが)思い返すと、本来? の順番は、

  「透析患者にも色々な患者がいる→そのなかに自堕落な生活を送るならず者がいる→そのなかでも病院での態度が悪い者がいる→そんな人間に社会保険を使うのは間違っている」

  という順番でした。長谷川自身がやっているのですが、

  「透析患者→みな自堕落である→そんな人間に社会保険を使うのか→ただし全体の一割は同情してもよい人間もいる」

  と変化しています。

  つまり、妙な精神論とともに、病気から人を見るようになっています。

  このような変化が起こるわけないじゃないか、と思ってしまいますが、ネットではしばしば起こっている現象です。

  はてなブログのいわゆる「互助会騒動」もそうです。

  互助会に参加している→手を抜いて記事を書くのでつまらない→排除!

  の順序だったものが、

  つまらない→互助会に参加しているに違いない→排除!

  と逆転していきました。

 

合わせ技(IR構想)

  今は読んでいませんが、乗りかかった船で、彼の政治的な主張を読みました。彼のホームページでね。

 要するに、千葉県の幕張市にカジノを含んだ、総合観光都市を建設しようとしているらしいです。現段階で、幕張メッセとか運用が大変だったと思うのですが。

 そのカジノに成田から、外国観光客を誘致しようと考えているようです。

 千葉県民からすると、幕張って、都内に行くときに、かすめていく場所なんですよね。成田からも、電車なら京成線や総武線でまっすぐ東京に入っていく感じ。自動車でも、わざわざ湾岸の千葉辺りまで出ないで、東関道でやはり都内にまっすぐ行きます。

 ディズニーランドへは、東京から京葉線で数駅だから行くのです。外国客がわざわざ千葉市経由では行かないでしょう。外房や内房の地域の人間だってそうです。京葉線快速が、通勤電車として走りますが、変わってなければ海浜幕張なんて止まりません。通過します。

 ちょっと検索しましたが、やはり今でも止まらないようです。

 面白いのが、「京葉線 通勤快速 停車駅」とか、「京葉線 通勤快速 トイレ」とか検索しています。間違えて乗ってしまって、途中で脂汗流しながら調べているのでしょう。止まりません。八丁堀まで。三十分ノンストップ。トイレなし。

 

 現段階で三つほど、カジノの建設候補があるそうです。

 人や物の大動脈である、東海道を外して収益が上がるかどうか疑問です。

 観光客が外国からたくさんあると自身が挙げています。京都が人気があるというのが理由でした。・・・・・・だったら関西に作った方が来るんじゃないですかね。少なくとも、成田に到着した(関空じゃないの?)観光客の動線上に作らないとダメなんじゃないですかね。あんなへんぴなところに作るんじゃなくて。

 「まだまだ行けるぜ、儲けようぜ!」

 というほど儲けられるかはわかりませんね、彼が言い切っているほど確実ではないと思います。カジノはいろんな国にありますし。ついでなら行きますが、京都に興味のある外国の人がカジノに行くとも思えません。

 でも千葉の土建屋さんは喜びそうですね。いっぱい箱物ができますから。もうすでに維新が動いていたりして。

 

生産できない無能者切り捨て

 これらの主張から、彼の発想がわかります。

 要するに守銭奴です。

 金を儲けるという提案をしながらも、無能に金を使わないようにしようと言っているのです。

 彼の頭の中のパラノイアで起こっているくらい、幕張カジノで金を儲けられるのであれば、それを医療費に回せば良いんじゃないですかね。それをどうすると彼が言っているかといえば、教育費に回すそうです。

 儲かる儲からないと別に、日本が教育費にお金を使っていなくて、そこにお金を回すべきだという理屈はその通りです。

 

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kyouikusaisei/bunka/dai3/dai1/siryou4.pdf

 特に就学前の教育への投資と、大学進学への公的な支援が少ないようです。

 

笑顔への嫌悪

 話を大本の医療費の話に戻します。

 社会保障費の改革という穏当な言葉で話すから、彼らの主張がまっとうなように聞こえます。

 言い換えると、「医療費が足りない現状、誰から見殺しにしますか」という話です。それを彼らは、「風邪よりも先に、死にそうな透析患者を見殺しにしよう。だって、風邪からやると支持されないし、あいつらむかつくから」と、さも自分が見つけてきた話のように、得意げに言っているのです。

 それで、一方で妄想じみたもうけ話を持ち出しているのです。

 

 と理屈を煎じ詰めて考えたら、こういう風になるのですが、それでも絶望感を抱くまでは距離があるような気がします。

 とある動画をYouTubeで見つけました。これは元横浜市長の中田氏のものです。中田氏といっても、エロい話ではありません。(←何で書いたんだろ)


【衆院選に】長谷川豊氏「殺せ!」ブログは○○的に正しい!

 見ていて、感情的な理由がわかりました。

 「誰から殺そうか」という話を、にこやかにするからでしょうね。

 ヘラヘラしながら、人殺しの話をする感覚におぞましさを感じます。

 病気を持っている人は、「次は自分かもしれない」と思ったのではないでしょうか。交通事故だって、スポーツの故障だって、自業自得ですからね。精神疾患なんて、本当にやられやすいですよね。一度許すと、一気にそのような流れになるのです。

 

 しかし、書いていてもうむかむかしてきました。本当にこれで最後にしよう。

 愚者×2さんの言うとおり。彼自身が当選しようがしまいが、本当に放っておきましょう。悪が栄えたためしはいくつもあります。が、それを人々が支持したのなら仕方がない。奔流は誰も止められないでしょう。

 

 

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