タイトルをわかりやすくするために、女性を一般化しているが、本当は一部なのだろう。
昔から不思議ではあった。
たとえば一千万円を稼ぐ男というのはリスクもそれなりに高い。
来年、いや来月からいきなり年収がゼロになる可能性もある。企業の社長もそうだ。基本的に日本の企業は降格というのがない。モデルは大相撲である。大関までは角番、降格というのがあるのだが、横綱は角番のあとは引退だ。
おそらく社長になったあと引退するのが、社長になった人間にとって一番利益がある引き方である。退職金も高くなるだろう。加えて他の社員にとっては、降格した元社長が居続けるのはやりにくいのだと思う。
諸々すりあわせると、女性が求める収入のある男というのはリスクが高い。
一番の理想は共稼ぎで、ともに400万円位の稼ぎというのが一番リスクが少ない。おそらく普通のサラリーマンの年収であり、達成が可能。病気や様々な要因で片方が離職、再就職で収入が半減しても、世帯収入は六百万円くらいになり、まったく生活が不可能でもない。この辺りが一番リスクが少なく、ターゲットになる異性もどんと増えるだろう。
もう一度書くが、ここで言う女性とは一部の女性である。女性全てではない。
あー、わかりやすく言えば、結婚相談所に行くような女性である。
だが、最近気づいた。
収入の高い人間はそれだけしがらみが多い。
はっきり言ってしまえば、広い交友関係を持っていることが多い。
この「しがらみの多さ」を一部の女性は求めるのだと考えた。
このあたりからは妄想が膨らむ。
このような女性は過去男に裏切られた経験があり、最優先は実は金ではなくて、自分のことを裏切らないこと。
収入が多い男は、しがらみが多く、他の女に行ったりすることができない。広い交友関係からそっぽをむかれるからだ。
はじめはそのような女性を「馬鹿な女」だと思っていたが、そう妄想すると、どうにも「健気な女」だと感じてしまう。
そうかみさんに言うと、
「へえ」
とだけ言われた、甲斐性なしの宿六であった。