今日の十分日記

今日の十分日記

原点回帰の雑記ブログ。十分で書ける内容をお届けします。十分以上書くときもあるけどね。十分以下もあるし。

豪徳寺紀行<1>

 まさりんです。今回は、第五回短編小説の集いの際に行った豪徳寺での取材について書きます。

 

 

 二月二十二日、猫の日

 豪徳寺に取材に行く。どこかで昼食をとりながら目的地へと向かうことにしようか、と当日までは思っていた。だが、結局駅前のそば屋で軽く済ますことにした。中継地は様々にあるが、日曜日で混雑していて時間をとられたりすると面倒だ。冷やしそばを注文。

 そのまま電車に飛び乗った。

 

 「のべらっくす」というサイトの「短編小説の集い」に参加している。参加するに当って決めたことがいくつかある。一つは連作にすること。これは本当は二作目の「雑踏」を書くときにそうしようと決めた。登場人物であるシホの人物造形をきっちり作り込み、掘り下げようと思ったからだ。二つ目はテーマを決め、それを深く描写するということだ。一枚もしくは数枚の、多くとも三枚程度の写真を提示し、その材料だけで読者各々に様々な事を感じてもらうというのをねらった。三つ目は、これを契機に物見遊山がてら、其の地を訪れ、場の空気を吸うこと。三〇代も後半になると、どうしても単調な生活となってしまい、刺激を欲しなくなる。この打破にも利用しようと考えた。三つのことを強く意識している。が、特に連作については止めてしまうやもしれない。

 今回、ぜろすけ氏のお題が「猫」であった。「卒業」だろうと予測していたが、肩すかしを喰った。とはいえ、「卒業」」でこられたら月並みな場所、武道館とか母校とかしか思いつかなかったので丁度よかった。初の取材なしも検討していた。

 「猫」というモチーフと、それに関連する場所と言うことで思いついたのが、豪徳寺であり、招き猫であった、あまり盛り込んでも苦労するので、招き猫オンリーにするか、同時に思いついていた、「ケンジの家の猫に嫌われる」という内容にするか、前日まで迷っていたが、とにかく豪徳寺を見てみようということに決めた。

 

 新宿駅に着く。思えば久しぶりの新宿だ。あいかわらず無軌道に人々は歩く。油断するとホームから線路へ突き落とされそうという恐怖で身がすくむ。

 中央の階段を下り、人の流れに上手にノリながら東口改札を出る。そのまま右手に進めば、ビックロや高層ビル群、私は左手に進み改札に入り、小田急線に入る。入って左手にチョコクロがあってびっくりする。調べてないが、チョコクロは投球の資本なのだろうか、と下らないことを考えた。千葉県のJRでは校内に店があるのは相当大きな駅だし、小さい駅ではキオスクのすらなくなってきている。田舎者の私はすこしひるんだ。

入った改札は快速急行、急行、準急、それにロマンスカーのホームであった。目の前の屋内のホームには二線が同時に停まれるようになっていた。右側のホームから急行が出発寸前であった。発車ベルがなるなか飛び乗ってしまおうか、と一瞬迷った。乗っちまえば、あとはなんとでもなるという気分と、いや慎重にいう気分が交錯する。すぐ近くの柱に、縦長の発着表があった。素早く目でたどると、急行は豪徳寺駅に停車しなかった。見送ると、多くの乗客を乗せ、急行が出発していった。

構内図を確認すると、私が目的とすべき、区間準急や各駅は一階下に下りなければならなかった。左のホームにあるロマンスカーに後ろ髪引かれながら、階段を下りた。

下のフロアに着くや否や尿意を催し、目の前にあった男子トイレへ直行した。小用便器の前に立ちながら浮かんだ歌。

ふるさとの ひなびたさまを 思い出し 流るる涙 いばりとともに

(こりゃ短歌出品は無理だ)

 

 こちらでも出発間際の区間準急に飛び乗った。

 豪徳寺まではまもなく到着するはずである。途中、下北沢に停まった。さすが、奇抜な服装の人間が校舎する。なかにはキマユペンギンのように両サイドが立ち上がっている髪型の若者がいた。両サイドの髪型には気をつかっているのに、頭頂部が薄くなっているのにはあまり気にしていないようだった。ハゲよりも奇抜さを優先にする感じがよかった。

 よく見てみると、小田急の中にはそれほどダサい人間がいない。

 千葉県とそれに隣接する東京の区のファッションは、どうしてもEXILE系譜に入る物が多い。それかサーファーか。どう考えても、私には似合わないので、服があまり買えない。もともと服屋が好きでないということもあるが。それに比べると、なんというかおしゃれなのである。今どきのバンドやってますみたいな服だったり、きちんと流行を踏まえた服装なのである。ファッションの描写は私にはできないようだ。

 それを見ていても、小田急沿線に住みたくなってしまった、単純な人間である。

 

 一回で終わるはずが続いてしまった。