今日の十分日記

今日の十分日記

原点回帰の雑記ブログ。十分で書ける内容をお届けします。十分以上書くときもあるけどね。十分以下もあるし。

ブラックパンサー――十分日記

スポンサーリンク

この映画の感想を書くのは迷いがありました。

正直言うと、それほどおもしろい映画ではないからです。

書きたいことは一点だけです。

かんたんにあらすじを書きます。

 1,あらすじ

この映画の主人公はアフリカの小国「ワカンダ」の王位継承者です。ティ・チャラという名前です。ティ・チャラは王位継承の儀式に臨むことになります。そんな場面から話が始まります。

ティ・チャラの先代の王様、つまり父親は、爆弾テロとして死んでしまいます。おそらく側近としてティ・チャラは王の傍らにいながら、テロから父を守れませんでした。それがティ・チャラのなかで小さなしこりとして心の中にとどまっています。

いったんはティ・チャラは王位を継承します。

それを不服としたものがアメリカからやってきます。

 

ワカンダ、実は、技術大国、資源大国であるということを隠しています。

表面上は貧乏な農業しかない三流国。

しかし、シールドに守られていて、そのなかは他国よりも高い技術でつくられた都市が広がっています。その都市を構成しているのが、金属「ヴィブラニウム」です。

そうです。私がへんなおじ・・・・・・、ではなく(書きたくなっちゃった)、あのキャプテンアメリカの盾になっているのが、宇宙最強の金属「ヴィブラニラニウム」です。

その金属をめぐって戦乱が起きます。それを統一したのがワカンダです。

 

その王様は王家に伝わるハーブをすりつぶした汁を飲みます。驚異的な力を得て、「ブラックパンサー」になります。

父親が暗殺されますが、その父親は過去、ワカンダを守るためとはいえ、過ちを犯します。それはアメリカに潜入していた若者を殺したことです。若者は、アメリカで黒人が不遇な目に遭っているのを見て、憤慨します。そして、同人種のために戦おうとしていました。「ヴィブラニウム」を使って。

それをされると、ワカンダのことが露見してしまうかもしれません。

父親は躊躇せずに若者を殺します。

若者には子どもがいました。

 

その子どもが長じて、父親の意思をうけつぐことを誓います。世界中で不遇な境遇に合っている黒人を解放するために戦うことを誓います。そして、ブラックパンサーの能力を抑えたティ・チャラを倒して、王位に就きます。

「ヴィブラニウム」を使って革命を起こそうとします。

 

2,差別と闘争と

ティ・チャラの周囲で彼を支えるのはみな黒人の女性です。

そこに、雑誌「スクリーン」の記者は多様性を見ます。

ティ・チャラは王様ですから、絶対的な男に使える女性、って近代以前の構図じゃないか、と私などは思ってしまうのですが、間違っていますか。

 

さて、女性のことはここでは二時間だけ置いておいて、とにかくこの映画は黒人の解放というのがテーマになっています。

しかし、武力放棄をねらっている若者(名前忘れた)と、ティ・チャラは明確な違いがあります。

それは「やつらと同じ事をしてどうする」、という感覚です。

これを言われたとき、「監督は白人かな」と思いました。違いました。キャストやスタッフのほとんどは黒人でした。なぜか、マーティン・フリーマンだけが白人キャストとして活躍しています。

白人は攻撃的でも、穏健的でも、何かを絶対的に奪われる側です。

だから、どうせ同じならせめて穏当に手渡したいと思うはずです。その心情が出たのだと思っていました。

 

3,マイノリティの矜持

違いました。

「あいつら(白人)と同じ事はしたくない」という思いはマイノリティにとって矜持でもあります。弱者から何かを奪い続けてきた側から、興奮状態で殴って、殺して、自分たちが何かを奪い取るというのは気持ちが良いかもしれません。しかし、その興奮が醒めたときにきっと後悔します。自分の行為を誇りに思えないのです。

では、ティ・チャラはどうするか。

それは見てのお楽しみ。

 

ブラックパンサー (字幕版)

ブラックパンサー (字幕版)

  • 発売日: 2018/04/27
  • メディア: Prime Video