トピック「クリスマス」について
二日ぶりのまさりんです。
なんだか、テレビよりもラジオの方が、特に昨日のイブの夜の方が、クリスマスっぷりが高い内容のものが多かったような気がする。
テレビには原則があって、「初心者用、平均値」だと、テレビ制作者が勝手に思い込んでいる。つまりは、年齢層の厚い場所の影響を受けやすい。いまは人生を一段落した諸先輩を意識した者が多くなる。
もうクリスマスもいったん引退した世代なのだろう。お孫さんのいらっしゃる方もいるだろうが、正月があるのでクリスマスまでしゃしゃりでるわけにも行かない。ならば、老夫婦でクリスマスもないか、というところだろう。
J-WAVEの八時代の報道番組で、「若者の恋愛離れが進んでいる。友達とずっとクリスマスを過ごしたいと考えている若者が二割もいる」と興奮しながら、一曲目でクリスマスソングを流している番組があった。調べてみたが正確な数字に関してはご容赦願いたい。調べてみたけど出てこなかった。ただ、家族で過ごしたいと考えている人が最多であった。四割くらいいたと思う。
ちょうど、ジョギングをしていて、「たった二割?」とこけそうになった。確か、二〇代から四〇代のアンケートであったと思う。だいたい、こんなものは聞く場所や効き方で大きく変わるものだ。調査会社によっては、恋人のいない人の五割が恋人がほしいと思っている、というデータもあった。
ただ、若い頃はこの季節は憂鬱とトキメキが半々であった気がする。
私の母親は料理嫌いであるが、クリスマスだけはなぜかテーブルに所狭しと料理を並べた。言い方は悪いが、田舎の農家の娘であったのでそういう、アメリカ的なオールディーズな雰囲気に憧れていたのかもしれない。
ただし、テーブルはコタツだし、ケーキは毎年同じ不二家のケーキ、そしてなぜかちらし寿司とか手巻き寿司が乗っていた。
こだわるのなら、完璧にやってほしい、と中学生の生意気盛りになれば思ったものだ。一応オーブンもあるのだし、ローストビーフでも焼けばいいのに。使っているのは、茶碗蒸しとグラタンくらいなものだった。
親父が必ず九時過ぎに帰ってきた。弟がプレゼントの包み紙が「そごう」のものだったのをいぶかしみ、「なんでそごうなの? サンタじゃないの」とか抜かしやがって、「サンタがそごうで買ったんだよ」と通じるはずのないフォローをしたのは小学生の頃か。
徐々に息子たちは外に世界を持ち、家族の具合も悪くなり、誰もクリスマスなんて見向きもしなくなった。
十代も半ばを過ぎれば、異性を意識するはずなのだが、好きな子を誘えるほどの勇気もなく、ただ悶々と過ごした。その頃のテレビの平均値はクリスマスにあっていた。たぶん、今は引退世代も、若い姉ちゃんと遊んでいたのかもしれない。テレビでは「ドリフのクリスマス」やドラえもんのクリスマス番組もやっていた。どこを見ても、クリスマス、クリスマス・・・・・・。
町中もネオンやらで華やかになる。ちょっと外れれば、田んぼだらけだけど。仲間とたむろしてカラオケに行ったか。小説のネタがなくなるから、思い出話はこれくらいに。思い出しちった。
いろいろな人のクリスマスの思い出や子どもにしてあげたことの話をブログで読んだ。悲しかったり、うれしかったり。いろいろな風景がある。もちろん、正解なんてないけれども、何があっても「まあいいじゃん」って、流せるきっかけにクリスマスがあるのだと思う。だって、キリストの誕生日・・・・・・じゃなかった。
とみいさんの記事にそれがあった。引用させてもらおう。
「クリスマスとは、イエス・キリストの<降誕(誕生)を祝う>ミサなのだという。当時は日没が一日の境目で、クリスマス・イヴの12月24日の夕刻から朝までが、教会暦上でクリスマスと同じ日に数えられる。」
ええと。生れた日ではなくて、生れたことを祝う日なのかね。ふうむ。ならばもっと重みがあるのだろう。なんかこういう日にぐずぐず言っているのって損な気がする。節目である。
日本の大晦日と同じ。大晦日をまたぐと、ツケがチャラになるんじゃなかったっけ? まあ、そんな感じだ。「まあいいじゃん」で、まあいいじゃん。
今考えると微妙なメニューのクリスマスだが、どうも十代半ば過ぎて恋人がいなくてもわびしくなかったのは、友人がいたことと、母親が奮闘したからかもしれない。
四〇代になんなんとす、今年のクリスマスは定期検診で病院へ行った。
会計のときに、山田詠美風の五〇代の奥さんが、タクシードライバー風のちょっとアイパー入った髪型のご主人(だよね)の肩に頭を預けたり、笑いあって、ちょっと頬を小突いたりしていた。無事定検が終わって、ほっとしたこともあって、良い心地になった。
今は五時半。
これから家人帰宅を待って、イルミネーションを見に行くと思う。
そのときの写真を添付して記事を出すよ。だから、すこし遅くなるぜ。
PS:正月に向けて散髪。例によって、女子中学生のバスケ部のような丸っとした髪型になった。ブローするときに押さえつけすぎ、切りすぎなのである。
写真:中山競馬場にて