大阪の桜宮高校で体罰事件が起こったのは2012年のことだった。
経緯は省く。体罰のせいで、部員の一人が自死してしまった、という痛ましい事件だ。
興味深い? 奇妙? なのは、当時他の部員からから顧問をかばう声があったらしい。当時私は、この現象をストックホルムシンドロームだろうと思った。銀行強盗犯に同情してしまうというやつだ。
一方で日大の悪質タックル事件では内田前監督を擁護する部員の声はあまりにも小さい。
良し悪しは置こう。
ただタックルをした学生の記者会見を見ていても、若者がまたもや変化したのだなと思う。
当たり前だが、上の提案に乗って悪事をするからには、その後の結果は己が背負う。尻尾切りされても仕方がないと腹をくくるのが普通だった。この点については上が悪事をしにくくなったのだから良かった。
誰かが書いていたが、前監督と前コーチ、そして選手の全員が全くの真実を語っていたらと想像するとゾッとする。若者と多く関わる機会のある人間ほど、今回の事件にはゾッとしているのではないか。