昨日、サイクリングで隅田公園に行ってきた。
先に書いてしまうと、たかだか数十キロのサイクリングなのに、翌日は身体じゅうが痛かった。運動不足である。
スカイツリーの前の川に、何百もの鯉のぼりがはためいていた。
まさか写真には撮れなかったが、「こんにちは893です」という感じの男が立っていた。パンチパーマ、白いニットのセーター、サングラス、という風貌だった。
隅田公園近く。
隅田公園のかなり端のほうに「長命寺桜もち」屋さんがある。
ここで桜もちを買って帰るのも、目的の一つだった。
道を挟んで、言問い団子の有名店があった。
ここだけのはなし、桜もちが少々高かったので、そちらはあきらめた。今度は言問い団子目当てで行くことにしよう。
個人的には桜は散っていくさまが好きだ。
桜並木はちょうどその時期だった。
はらはらと散っていく様子を写真に撮れるほど、機材が良くなく、腕もよくない。そうしてあきらめた。
言問橋からスカイツリーの方へ行き、そこから千葉方面に帰ろうと思ったのだが、道に迷ってしまった。近くにある地図を見ると、近所に「堀辰雄ゆかりの地」があると分かった。
金曜日に「風立ちぬ」をやっていたことを思い出し、そこに立ち寄ってみようと思った。
ゆかりの地はいくつかあるのだが、この立て看板は、「牛島神社」の境内にあった。
文中にある、撫で牛はこれである。
境内入り口に別の牛の像があるが、よく確認してほしい。
ところで「風立ちぬ」を再度見た。自分と波長の合う作品だということを再確認した。映画評論家? の町山氏いわく、あの作品がオタクたちや創作している人の妄想などを映し出しているからだというが、本当にそうだ。
関東大震災のところで、火にやかれ、雲のように黒煙があがるところを見て、堀越二郎がそこに爆撃する飛行機を見たり、現実と夢の境目がなくなり、カプローニが話しかけてくるところがそうだ。憑りつかれた様に飛行機のことを考えている感じが町山氏のいうところだ。
初めて映画館で「風立ちぬ」を見てから、原作を読んだ。
原作はごく短編であるが、空気感をとても表現していたのだな、と感心した。
詩的で、とてもきれいな作品だ。
いちいち確認しないが、たしか菜穂子と軽井沢で再開したシーンでパラソルが飛ぶところが原作と同じだったと思う。
きれいな作品なので、機会があればぜひ読んでみてほしい。
買ってきた桜もち。