こんにちはまさりんです。
今日はちょっと涼しいですね。気温だけは。湿気がすごいけど。
さて、夏の宿題消化シリーズ第四弾。文章スケッチに参加します。
ちなみに怪談も書いたんですけど、それは別ブログに入れました。是非お読み下さい。
masarin-shizaiokiba.hatenablog.com
「大網駅」
JR大網駅は外房線のターミナル駅だ。ここから、東金線、外房線がこの駅を通過する。が、外観は田舎の小体な駅だ。
駅舎に入ると、右手にコンビニエンスストア「New Days」がある。コンビニの向かいの壁には自動券売機がある。券売機の上には大きな路線図とキップ代金表がある。券売機の右脇には駅員のいる窓口がある。窓口の奥に四機の自動改札機がある。この十丈ほどのスペースの天井は非常に高い。外房線のホームの真下にあるからだろう。天井には無骨な蛍光灯が数本ぶら下がっている。
地域の私立高校のバドミントン部のおそろいの小豆色のユニフォームを着た男子高校生が四人、自動改札機に向かっている。皆、スポーツをやっているからか、短く整えられた髪型で、肌が室内競技なのに黒い。肩にはマディソンバッグのようなかまぼこの切り口のような形のバッグをしていた。今の高校生に流行っているのかは分からないが、腰履きだった。券売機には、赤い服の恰幅の良い女性がいた。駅にはほとんど人はいなかった。
自動改札を入ると、すぐ目の前に大きな白い角柱が視界を塞ぐ。角柱には時刻表が貼ってあった。本数が少なく、年齢別の人口を表わした傍線グラフを思い起こさせる。角柱を眺めながら進もうとすると、すぐ頭上に電光掲示板があり、発着時間が掲示されている。左手に外房線ホームへ上がる階段がある。奥が上り、手前が下りのホームだ。電光掲示板で確認すると、一番早く千葉行きに行くのは、外房線ホームではなく、成東線のホームから出るらしい。
正面奥にある自動販売機をなめながら、右に折れる。トイレが左手にある通路を進むと、左右に階段が分かれる。右側の階段を上がると、成東線のホームに到着する。ホームは線路と線路の中州にあるタイプである。ホーム中央にある椅子に座って、十数分ある待ち時間をやり過ごす。椅子は五つずつ、二つの塊になっている。右側の塊の左端に座る。隣の椅子には、四、五歳くらいの男の子が母親と座っていた。暇そうで、足をプラプラさせている。後ろにはサラリーマンが座っている。左の塊には老婦人や大学生くらいの男が座っている。
ホームは見晴らしがよい。ここからは先ほど入ってきた駅の外壁が見える。何年も塗り直されていないだろうくすんだ白い壁である。入ってきた駅舎の右手には小さなショッピングモールができていて、外側にはデイリーヤマザキ、パン屋、美容室などが見える。その手前にはロータリーがある。タクシーやコンビニに物資を搬入するトラック、小湊バスが止まっている。タクシー乗り場、バス乗り場には、屋根が設けられている。屋根は半透明で茶色のプラスチックだ。細い柱がそれを支えている。歩道はブリック柄になっている。
遠くには駅前を象徴する、ツインビルが建っている。白いビルの上部は居住区、下はオフィスやスナックなどが入っている。
やがて、ホームに千葉行きの電車が入ってきた。ステンレス製の車両で、青いラインが入っている。電車に乗り込んだ。
――了 (1223文字)←Word調べ