最近見た映画の感想をまとめて書きます。
◆スタンドバイミー
あらすじ
ひょんなことから、兄貴が見た同年代の男子の死体のことを聞きつけたバーンは仲間にそのことを告げます。なんとか親たちをごまかして、冒険に行くことにします。無計画な四人組、幼いながらも自分たちの人生を整理する機会にもなっていきます。
感想
もう何度目だよ、っていう話ですね。
何度見ても、最後、四人組がどんな人生をその後送っていったのかというところで甘酸っぱい気分になります。クリスは弁護士になるけれども、大人になって喧嘩の仲裁中にクビを刺されて死にます。話をもってきたバーンも眼鏡をかけていたテディも、言っちゃ悪いけどそれほど、いい人生を送っていったとはいえません。なによりも、中学になってから、四人がバラバラになったというのがまた人生ですよね。
原作では、もっと酷いことになっているらしいです。
あらすじ
「ショーシャンクの空に」の監督、フランク・タラボンがメガホンを取っています。ポール(トム・ハンクス)は死刑囚監房の看守です。尿路感染症に苦しんでいます。ある日、「ジョン・コーフィ(マイケル・クラーク・ダンカン)」が収監されます。もちろん、死刑囚です。年端のいかない少女を陵辱した上で、殺したという罪です。彼はそれを受け入れようとしています。殺したときに「元に戻せなかった」と言って号泣していました。
彼には「ヒール」の能力があり、ポールの尿路感染症をイチモツをズボンの上からつかんで直してしまいます。彼の「ヒール」は人の悪いものを感知し、それを吸い取ることで行われます。「元に戻せなかった」とはそういう意味です。彼の能力を使って、ポールは上司の奥さんの余命幾ばくもないと診断の下った脳腫瘍を治したりします。ちょっとだけ脱獄をさせてね。
グリーンマイルとは、囚監房の前にある、リノリウムの床が緑色で、そこを通って死刑執行の部屋に行くことから、そう呼ばれています。
感想
まず、時間が長い。長すぎます。
映画って、「これで終わりだろう」というタイミングがありますが、そこからもずいぶん続きます。
映画の下地に、黒人差別の問題などが関わっています。
パーシーという看守が出てきます。彼は親のコネを使って死刑囚監房にやってきます。人を死刑したいからです。そういう人間なので、死刑囚などもぞんざいに扱います。死刑囚はこれから死んでいくものなので、せめて最後のタイミングだけはおだやかに、ということで、パーシーのような扱いはしません。
コーフィの最後が訪れるのですが、涙なしにはみられません。
舞台は、90年代から、1930年代を回想する形で行われます。だから、DNA鑑定も指紋捜査も現代ほど進んでおらず、えん罪が多かったのでしょうね。特に本人が受け入れてしまった場合はそうなります。
最後に90年代に戻るのですが、オチがきちんとついていて、それが切なさを演出しています。
こう書くと、なんだかただただ暗い、思い話かと思いきや、結構ユーモアや勧善懲悪的な単純さもあり、見やすいですよ。個人的には「ショーシャンクの空に」の方が好きです。「ショーシャンクの空に」が好きならば、確実に面白いと思います。
あらすじ
この手の話の定番の展開。レコード会社との契約ができないギタリストの話です。とにかく派手なパフォーマンスが好きで、すぐに脱ぐし、ギターソロを十分以上するし、客にダイブするしで、バンド仲間からも干されます。
そして、ダイブして気絶した翌朝、ルームメイトから「溜まっている家賃を払え」と催促されます。バンドから干されたので、60年代の「ギブソンSG」を売ろうとするのですが、良い値段で売れません。
そんなときにルームメイトの臨時教師の下へ来た依頼に乗って、有名私立の小学校の臨時教師を勝手に引き受けます。自分が小学校へ行きます。二週間の我慢で1000ドルが手に入るのです。
小学校では、授業をやる気がしない、というよりできないので、「ずっと休み時間にしろ」と児童に命じます。
ある日音楽の授業を見学します。生徒たちがクラシックを弾いているのですが、クラシックギターなどをそこそこ上手く弾いているのを見つけます。そして、ここでロックバンドを結成しようと決意するのです。
感想
ロックものだし、すごく人気のある作品だということなので期待していました。先生役の役者の名前がジャック・ホワイト(ストライプス)ではなくジャック・ブラック。ジョークかよ。
実際に見ていると、「嘘だろ」が多すぎて、しかも日本の教育の現状と違うところが多すぎて、戸惑ってしまい没入できませんでした。だって、急な非常勤教師だといっても、しかるべき書類くらいは確認するでしょうに。
それに授業そっちのけでロックバンドの演奏を練習するのですが、それが他のクラスなどにばれるのがずいぶんと遅い。もう少し設定を丁寧にすればよかったでしょう。
これもおなじみの展開です。最後に子供たちが演奏をするのですが、おそらく子供たちが演奏しています。これが結構上手い。ただ、ボーカルがジャック・ブラックになってしまっていて、天才的なボーカルの子供が一人入ると現状が変わったのになと残念に思いました。その気配はあったのです。女子生徒で引っ込み思案の子が、実は歌がうまいのが分かるのですが、なぜかコーラスに。「あれ」と思いました。
あまりにも、ジャック・ブラックが前面に出ていて、あまりにも教師に見えないというのが一つの欠点でしょうね。
また女性の校長先生とジャック・ブラックのかかわりが出てきます。これもいらない。だって、二人は恋仲になるでもなく、理解しあうでもなく、なんだかよく分からないのです。女性を出さないといけないから出しているような、そんな感じがしてしまいました。一応、この手の設定として、実はファンキーな校長だった、というのが面白いのですが、それもない。
全体的に中途半端なんですよね。テレビシリーズもあったらしいですが、そっちの方が向いているかもしれませんね。時間も取れるし。